最近はタトゥーに抵抗がないという方も増えてきましたが、タトゥーや刺青に偏見がある方はやはり一定数存在します。
結婚や出産を機にタトゥーを消したいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
タトゥーの除去方法はたくさんありますが、なかでもレーザー治療は人気の施術法です。
特にピコレーザーは、これまでのレーザー治療では不可能とされてきたカラータトゥーにも対応している注目の治療法です。
今回の記事では、タトゥー除去治療「ピコレーザー」について詳しくご紹介します。
タトゥーを消す方法とは?
タトゥーを消す方法といえば、刺青部分を切り取る外科手術を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、メスを使わずに目立たないようにする方法もいくつかあります。
シールで隠す
急遽、人前に出なければいけなくなったという時に便利なのが、シールで隠す方法です。
タトゥー隠し専用の肌色のシールを貼るだけなので、必要な時だけ使うことができます。
耐水性で通気性の良い素材を使ったシールは剥がれにくい工夫がされています。
広範囲にわたる刺青の場合は対応が難しいですが、ワンポイントタトゥーであれば1枚シートを貼るだけで簡単に隠すことができます。
もっともシールはあくまで一時的なものです。タトゥーをしっかり消したい方は他の方法を検討しましょう。
クリームで消す
最近ではタトゥーをクリームで消すという方法もあります。
シミやくすみを薄くする作用がある美白クリームのように、クリームを塗ることで刺青色素を少しずつ薄くしていくという効果を謳ったものが「タトゥー除去クリーム」です。
タトゥーの上に塗って乾かすだけなので使い方はとても簡単です。
ただ、デメリットが全くないわけではありません。現時点で販売されているタトゥー除去クリームは全て海外製品です(2019年8月現在)。
そのため、日本国内では認可されていない成分が配合されている可能性があり、日本人の肌に合わなかったり副作用が起きたりする場合があります。
残念ながら必ずしも安全とは言いきれず、使用については十分に注意が必要です。
レーザーで消す
肌にメスを入れない刺青除去術としては、レーザーで消す方法がもっともよく知られています。
色素にレーザーを照射して破砕することで、体外に色素を排出する治療法で、外科治療と比べるとメスを入れない分、ダウンタイムが短く、費用負担も比較的リーズナブルといった特徴があります。
また、レーザーマシンは技術面での進歩がめざましく、従来では不可能とされてきたカラータトゥーの除去にも対応可能な機種がすでに登場しています。
レーザーを照射する以上、痛みが全くないとはいえませんが、従来のものと比べると大幅に改善されており、レーザー治療へのハードルは年々下がっているといえます。
当院のタトゥー除去について
レーザー照射による刺青除去術では、QスイッチYAGレーザーを使用したマシンが有名ですが、当院では次世代機にあたる「ピコレーザー」を導入しています。
両者の主な違いはその照射時間にあります。
従来のQスイッチレーザーが1ナノ秒(10億分の1秒)の照射時間であるのに対し、ピコレーザーでは1ピコ秒(1兆分の1秒)と大幅に短縮されています。
この違いはレーザー治療が抱えていたさまざまな問題点の改善に大きく貢献しています。
具体的にピコレーザー治療にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
多くの美容外科医師の関心を集めるピコレーザー刺青除去の特徴について詳しく見てみましょう。
「ピコシュア」を使用
当院では数あるピコレーザー治療機のなかでも「ピコシュア」を使用しています。
ピコシュアは、アメリカFDAの認可を取得しているレーザー機器です。
FDAとは、日本の厚生労働省に当たり、通常「アメリカ食品医薬品局」と訳されます。
食品や薬品を中心とした製品の認可を取り扱う公的機関で、「ピコシュア」の性能はアメリカ政府のお墨付きということになります。
黒や紺以外のカラータトゥーにも対応
これまでのレーザー治療では、黒や紺など数少ない色にしか反応できず、カラータトゥーには十分な効果が期待できませんでした。
しかし、ピコレーザーは複数の波長を使い分けることができるため、茶や紫、赤やオレンジ、黄、緑といったさまざまな色素にも対応可能です。
YAGレーザー照射で取り切れなかったタトゥーもピコレーザーならより良い効果が期待できます。
細かい粒子のタトゥーインクを破壊できる
ピコ秒レーザーは、レーザー光をピコ秒(1ピコ秒=1兆分の1秒)で照射可能なレーザー機械です。
非常に強いエネルギーを持つため皮膚の深くまで達することができ、また照射時間が短いため色素の周囲に熱ダメージを与えにくいという特徴があります。
例えば、タトゥーのインクの大きさを岩のサイズだとすれば、Qスイッチレーザーでは小石サイズにまで小さくすることが可能です。
しかし、ピコレーザーは、これを更に小さく、砂粒サイズにまで細かく砕くことができます。小さな粒子にも反応するため、これまで取り除けなかった色素も破砕して体外へ排出することが可能です。
従来のレーザーより少ない回数でタトゥーを薄くできる
ピコレーザーは、ナノレーザーと比べ、色素を破壊する力が強く、細かい粒子でもターゲットにすることができるため、1回の照射でこれまで以上の成果を出すことが期待できます。
費用はどのくらい?
当院のピコレーザー刺青除去の価格は入れ墨の大きさによって異なります。
【タトゥー除去金額】
大きさ | 料金 |
1~5㎠未満 | 22,800円(税込25,080円) |
5~10㎠未満 | 33,000円(税込 36,300円) |
10~30㎠未満 | 42,000円(税込 46,200円) |
50~100㎠未満 | 55,200円(税込60,720円) |
100~150㎠未満 | 60,000円(税込 66,000円) |
300~350㎠未満 | 99,600円(税込109,560円) |
350~400㎠未満 | 110,400円(税込121,400円) |
400~450㎠未満 | 120,000円(税込 132,000円) |
450㎠~ | ご相談ください |
※上記は全てモニター価格になります
術後のダウンタイムやメリットデメリットについて
タトゥー除去治療について、術後のダウンタイムも気になりますよね。
ピコレーザーの術後のダウンタイムと、ピコレーザー治療のメリットとデメリットをあわせてご紹介します。
従来のレーザーよりダウンタイムが短い
従来のレーザー治療は、熱作用が強く表皮や周辺組織に火傷などの症状が現れることがありました。
ピコレーザーは照射スピードが早いため、熱作用が少なく衝撃波により色素の破壊がおこなわれます。熱による肌ダメージが少ない分、従来のレーザー治療よりもダウンタイムが短く済みます。
タトゥー除去後の経過
実際に除去レーザーを照射した場合、術後はどのような経過をたどるのでしょうか。その流れを見てみましょう。
【施術当日】
《照射直後》
- 照射直後は患部に炎症を抑えるクリームを塗布してガーゼを当てます。
- 入院は必要ありません。日帰りでの治療が可能です。
《帰宅後》
- シャワーは照射当日でも使用可能ですが、湯船に浸かるのは避けましょう。患部の状態にもよりますが、1週間ほどはシャワーだけで様子を見た方がよいでしょう。
場合によっては患部を濡らさない方がよいケースもあります。シャワーやお風呂の使用については担当医師に従いましょう。
- シャワーを浴びる際は、ガーゼを外し、患部を強くこすらないよう注意して石鹸で軽く洗う程度に留めましょう。
- シャワー後は、処方クリームを塗り、ガーゼを再び当てて患部を保護します。患部の状態によっては自宅ケアが不要な場合もあります。
- ガーゼを当てている間は直射日光を浴びにくいですが、ガーゼを外した際、患部が日焼けしないよう注意しましょう。紫外線は色素沈着を引き起こします。外出時は必ず日焼け止めクリームを塗るなどして、紫外線対策をしましょう。
【施術後1週間】
- 自宅ケアは医師からの指示がない限り、術後約1週間は続けましょう。
- ケアの方法は簡単です。1日1回、当院で処方したクリームを患部に塗り、ガーゼで保護します。
- 照射したタトゥー周辺の皮膚が赤紫になることもありますが、これは照射による内出血が原因です。1ヶ月程度で消えることがほとんどですが、それまではあまり体に負担をかけないようにしましょう。
- 患部の皮膚が剥がれるようなことがあっても無理に剥がさず、自然に剥がれるのを待ちましょう。
【施術後2週間】
- 施術後2週間ほど経過すると、患部の治癒に伴い、かゆみが出ることがあります。掻かないよう注意しましょう。当院でかゆみ止めを処方することができますので、我慢できない時には御来院ください。
- 患部の状態によっては、色素沈着予防のクリームを処方する場合があります。
【施術後1ヶ月】
- 術後1ケ月ほど経つと、多くの患者様がタトゥーの輪郭が薄くなったと実感できるようになります。皮膚の状態に異常がなければ2回目の照射が可能となる時期です。場合によってはもう1ケ月ほど様子見となることもあり、その場合は2回目の照射は2ヶ月後ということもあります。
- 2回目の照射後は1回目と同じ経過をたどります。皮膚の回復状態を見ながら、完全除去を目指して照射を繰り返します。
症例写真
※ピコレーザー2回照射後
よくある質問
タトゥー除去治療にはさまざまな種類がありますが、自分のタトゥーに合った除去方法を選ぶことが大切です。
不安なことや不明点があれば、事前に医師に確認し、納得した上で施術を受けるようにしましょう。
ここでは、ピコレーザーに関する、よくある質問をまとめてみました。
通院期間はどのくらいになりますか?
ピコレーザーは1回の照射でも高い効果が期待できますが、3~10回の施術を受けるのが一般的です。通院が必要な期間はタトゥーの状態や回復状況によっても異なり、レーザー照射は1~2ヶ月に1回のペースで行われることが多いため、早くても3ヶ月、場合によっては10ヶ月ほどかかる場合があります。
痛みはありますか?
タトゥー除去治療において、痛みが全くないということはありません。
従来のレーザー治療と比べると、痛みは大幅に改善されていますがそれでも多少の痛みは伴います。
治療は麻酔をしながらおこないます。場合によっては痛み止めを処方することもできますのでカウンセリング時にご相談ください。
1回で除去できますか?
照射の回数はタトゥーの大きさや深さなどによって異なります。入れ墨が薄い場合は1回で除去できることもありますが、一般的には複数回にわたってレーザー照射を行うケースが多いです。
ピコレーザーの場合、従来のレーザー治療の約半分の回数で除去が可能です。
レーザー照射後傷跡は残りますか?
レーザー治療は切除法とは異なり、体にメスを入れることはありません。そのため、外科手術のような傷跡は残りません。治癒の過程でかゆみが生じることがありますが、掻きむしったりすると傷跡が残ることもあるため、皮膚を傷つけないように注意しましょう。
まとめ
タトゥー除去にはさまざまな方法がありますが、メスを使わないレーザー治療は特に人気があります。
なかでも「ピコレーザー」は従来のレーザー治療が抱える問題点を大きく改善し、これまで以上の成果が期待できます。
当院では、美容皮膚科や美容整形外科など多くのクリニックが注目する次世代マシン「ピコシュア」を導入し、患者様の肌の状態に合った施術を提供しています。
タトゥー除去を検討されている方はぜひ、無料カウンセリングにて医師に相談してくださいね。