スレッドリフトとは
スレッドリフト(TESSリフト)とは、韓国のZISHEL社によって開発されたスレッドリフトです。
韓国の政府機関「MFDS(食品医薬品安全処)」の認可を受けており、2020年時点で世界12ヶ国で販売されています。
スレッドリフトの特徴は、特殊な形状をした糸で、「バーブ」と呼ばれるとげが付いた糸を、網目状の3Dメッシュで覆う形状をしています。バーブが皮下組織をしっかりとつかみ、周辺組織がメッシュ内に入り込むことで、長期間リフトアップ効果を持続できるのが利点です。
糸はPDO(ポリジオキサノン)と呼ばれる素材で作られており、時間の経過とともに溶けることで体内に吸収されます。
また、施術後に糸を引き抜く必要はありません。
スレッドリフトの特徴
スレッドリフトは、バーブ(とげ)が皮下組織を掴んで、3Dメッシュの中に自身の組織が入り込むため、強力なリフトアップが期待できます。スレッドリフトは、リフトアップ効果を最大限に発揮しつつ、術後の不快感を大幅に低減させる施術を行います。
糸を皮下組織に挿入すると異物反応が起こり、肌内部を修復しようとするときにコラーゲンやエラスチン、細胞の集合体である肉芽組織が体内で成長するため、肌のハリや弾力も高まり顔全体が引き締まり、小顔・美肌を手に入れることができます。
加齢で靭帯が衰えると徐々に皮膚や脂肪の重みに耐えられなくなり、「たるみ」となって現れ、顔の「たるみ」は老けた印象を与えてしまいます。
スレッドリフトは、顔全体のリフトアップ効果を発揮し、「たるみ」予防することができます。
従来の糸を使ったリフトアップ術のように単純にリフトアップ力を追及するだけでなく、「たるみ」をしっかりと引き上げる強力さと自然な仕上がりを両立した糸リフトです。
スレッドリフトの効果
スレッドリフトで期待できる効果は次の3つです。
|
|
|
1.しわやたるみの改善・リフトアップ効果
スレッドリフトには、しわやたるみの改善効果やリフトアップ効果が期待できます。
とげの付いた糸を皮膚下に挿入することで、顔のSMAS層(筋膜)を引き上げてリフトアップ。
従来のスレッドリフトと比較してとげが強力なのでリフトアップ力が強く、長続きしやすいという特徴があります。
また、スレッドリフトで挿入した糸は約1年で吸収されますが、リフトアップ効果は2~3年続くのも特徴です。
2.コラーゲン・エラスチンの産生・美肌効果
スレッドリフトは、コラーゲンやエラスチンの産生を促進することで、美肌効果が期待できます。
スレッドリフトで糸を皮下組織に埋め込むことで、皮下組織が反応し、修復時にコラーゲンやエラスチンの産生を促進します。
ただし、リフトアップ効果と異なり、コラーゲン・エラスチンの産生による美肌効果は実感できるまで時間がかかるため、施術直後に美肌を実感することは難しいです。
効果が出るまでにかかる時間には個人差がありますが、術後から2週間が目安です。
3.脂肪燃焼による小顔効果
スレッドリフトに期待できる効果の1つが、脂肪燃焼による小顔効果です。
スレッドリフトの糸に使われているPDOには、脂肪を萎縮させる効果があるとされています。
そのため、スレッドリフトの施術を受けると、肌の引き締め効果と同時に、脂肪燃焼による小顔効果が期待できます。
▶関連記事:【シワやたるみができる原因とは】フェイスリフト治療の特徴について解説
スレッドリフトとサーマクールの比較
2つの施術を比べるにあたり、効果の高さ、持続力の強さなどから、糸と照射で悩んでいる方は是非、こちらをご参照ください。
糸リフトアップ
⇒ “ダウンタイム”がありつつも引き上げ力の大きさと持続期間が長く、強いたるみにおすすめ。
照射系リフトアップ
⇒ 内出血や腫れ、痛みといった“ダウンタイム”がほとんどなく手軽なたるみ治療。
こちらに、スレッドリフトとサーマクールの比較表をまとめました。
スレッドリフト |
サーマクール |
|
どんなたるみに効果があるか? | 重力負けのたるみを引き上げる。ほうれい線、マリオネットラインが改善して、頬の位置が上がる。 フェイスラインがシャープになって、輪郭が整う。ハリツヤが上がって、肌が引き締まる。 |
輪郭&下脂肪を引き締め。だぼついたたるみが引き締まる。フェイスラインがシャープになって、小顔効果も。コラーゲンが産生されて肌質が改善する。 |
メカニズム | コグで組織をキャッチ。コグ糸でたるんだ皮下組織をキャッチして物理的に引き上げる+細胞力もUPします。 | 高周波RF照射で組織を収縮。高周波で皮下組織に熱を与えて脂肪をキュッと収縮させてタイトニングします。 |
治療の本気度 | 多少のダウンタイムは覚悟でしっかり効果を出したい方向け | ダウンタイム無しで効果を出したい方向け |
持続期間の違い | 2~3年ほど。全般的に1年の持続が目安となる糸リフトの中で、スレッドリフトは高い持続力を発揮します。 | 6ヶ月~1年。年に1、2度のたるみメンテナンスとして、定期的な治療がおすすめです。 |
▶関連記事:【医師監修】リフトアップ整形でしわたるみを改善!持続期間や効果は?
スレッドリフトとハイフ(HIFU)の比較
次に、ハイフ(HIFU)とも比較検討されるため、下記にまとめております。
スレッドリフト |
ハイフ(HIFU) |
|
特徴 | スレッドリフトとは、糸を使用してリフトアップを行うスレッドリフトの一種です。挿入してから約1年〜2年かけて吸収されます。糸が吸収された後も、リフティング力は2〜3年持続するため、長期間に渡り効果を持続することが可能です。 | ハイフ(HIFU)とは、超音波の熱エネルギーをSMAS層に照射することで組織を収縮し、脂肪層にも熱を加えることでリフトアップと脂肪分解効果を感じられる施術です。 |
効果 | スレッドリフトは施術を受けた直後からリフトアップ効果とVラインの満足感を感じることができます。 | ハイフ(HIFU)は直後からSMAS筋を引き締め即時効果がございます。超音波の熱を加え、肌はその後コラーゲンを生成するため、1〜2ヶ月後にはさらに効果を実感します。 |
痛み | 麻酔注射を打ってから施術を行うので、施術中はあまり痛くありません。 | 照射の際は皮膚の深い部分に痛みを感じますが基本的に麻酔は不要です。(痛みに敏感な方は笑気麻酔の併用が可能です) |
施術時間 | 施術自体は30分程と短時間で行える施術です。デザインから施術まで全て含めても1時間程となっております。 | ハイフ(HIFU)はお顔全体で30分程、顎下や首までフルセットで行った場合45分程、ハイフシャワーまで全て行った場合1時間程度です。 |
メリット |
|
|
デメリット | ひきつるような違和感や痛みが数日~1ヵ月程ある |
|
※スレッドリフトとハイフは同日に施術可能です。
※スレッドリフトの後は1ヶ月空けるとハイフ治療が可能です。
強力な引き上げ効果を実感したい方はスレッドリフト。
ダウンタイムがどうしても取れない方や、頬周りだけではなく首や目元も含めた顔全体を引き締めたい方はハイフがおすすめです。
ハイフ(HIFU)について、もっと詳しく知りたいからはこちらもお読み下さい。
【ハイフ治療】エステとクリニックのHIFUの違いと効果を医師が徹底解説!
スレッドリフトの値段
施術 | 料金 |
テスリフト 1回 | 50,000円(税込55,000円) |
セレクトリフト 1回 | 30,000円(税込33,000円) |
※自由診療には本国における未承認医薬品・医療機器が含まれます。
治療に使用する機器は当院医師の判断の元、個人輸入にて手続きを行っております。
可能性のある治療リスク
腫れ、熱感、内出血、浮腫み、引きつれ、凸凹感、左右差など
よくある質問
スレッドリフトに関する、よくある質問をご紹介します。
糸リフトに痛みはありますか?
静脈麻酔を使用しますので、痛みはありません。
糸リフトで使用する糸の素材を教えてください。
溶けない糸はエクストーシスとアプトスがポリプロピレン製で、スプリングアプトスがナイロン製です。
溶ける糸はウルトラリフトとスレッドリフト、ミントリフトがPDO製です。
いずれの糸も手術の際にも使用される成分で作られていますので、ご安心下さい。
糸リフトを受けた翌日から仕事に行くことは可能ですか?
多少なりとも腫れが出ている可能性はあります。可能であれば3日程度はお休みされることをお勧めします。
入れた糸は抜いてもらうこともできますか?
糸リフトの素材によります。溶けない糸であれば比較的簡単に抜けますが、溶ける糸は脆くなっている可能性があるので抜去途中で切れることもあります。
▶関連記事:糸によるリフトアップ(スレッドリフト)治療で切らずにたるみ改善
まとめ
たるみの程度、筋肉の付着部位、筋肉の動かし方、脂肪や骨格、皮膚の厚さなどは一人ひとり異なります。
たるみの原因は一つではなく、さまざまな要因が組み合わさった結果です。
ひとりひとりのお顔に合わせた治療をご提案します。
骨や筋肉が痩せてくると、深いシワや凹みやたるみが気になってきます。
糸リフトのみでは痩せた組織分を補うことはできないため、ヒアルロン酸注入とのコンビネーション治療がおすすめです。
その他にも、セレクトクリニックではお悩みに合わせて最適なコンビネーション治療をご提案します。