美容医療の現場でよく耳にする「ピコレーザー」と「ピコトーニング」。
似たような名前ですが、ピコトーニングはピコレーザーの照射モードのひとつであり、目的や効果が異なります。
本記事では、ピコレーザーとは何か、そしてその中でピコトーニングがどのような役割を持つのかを分かりやすく解説。
さらに、3つの照射モード(ピコスポット・ピコフラクショナル・ピコトーニング)の違いや、それぞれに適した肌悩みもご紹介します。
ピコレーザーとピコトーニングの違い
”ピコレーザー”と”ピコトーニング”という言葉は似ていますが、指す意味が異なります。
ピコレーザーとは、肌にレーザーを当ててシミやそばかすなどを除去したり、毛穴や肌質改善を図る、治療法の名称です。1兆分の1秒を表す「ピコ秒」の速さで、肌の気になる箇所にレーザーを照射します。
シミ取りだけでなく、毛穴の開きやニキビ跡の改善、くすみ改善など様々な効果が期待できるため、セレクトクリニックでも非常に人気の高い施術の一つです。
一方、ピコトーニングとはピコレーザーマシンの3つの照射モード(種類)のうちの1つです。
セレクトクリニックでは米国サイノシュア社が開発したピコレーザーマシン”ピコシュア(PICOSURE)”を全4院にて導入しています。
そもそもピコレーザーとは
そもそもピコレーザーの”ピコ”とは、レーザーが照射されている時間(パルス幅)を意味しています。
従来のシミ治療に使用されてきたレーザーは、パルス幅が「ナノ秒」であるのに対し、ピコレーザーのパルス幅はさらにその1000分の1秒の”ピコ秒”という非常に短いパルス幅を実現しています。そのため、従来のレーザー機器と比較して熱ダメージが少なく、痛みの少ない治療が可能となりました。
シミの原因となるメラニン色素などをピンポイントで、周りの組織にダメージを与えずに、効率よく破壊する事が可能な上、照射時間は非常に短いので、熱が広がる前にシミを破壊する事ができ、その他のレーザー治療に比べ、副作用のリスクやダウンタイムを抑えられることが特徴です。
以下、実際に施術を受けた方の症例です。
ピコレーザーの3つのモードと効果が期待できる肌悩み
◆ピコトーニング
モード名 | 主な用途・ターゲット | 特徴 |
ピコトーニング | 肝斑・くすみ・美白・色むら | 広範囲低出力 |
施術名 | 回数 | 料金 |
顔(コース有り※肌の状態によって回数は異なります。) | 1回 | 12,000円(税込13,200円) |
両手甲 | 1回 | 7,400円(税込8,140円) |
首 | 1回 | 7,400円(税込8,140円) |
デコルテ | 1回 | 18,000円(税込19,800円) |
背中・ブラライン | 1回 | 24,000円(税込26,400円) |
口唇 (全顔セット価格) | 1回 | 2,000円(税込2,200円) |
瞼 (全顔セット価格)1回 ※医師施術 | 1回 | 10,000円(税込11,000円+コンタクトシェル代 11,000円) |
ピコトーニングとは、ピコ秒(1兆分の1秒)という短いパルス幅でレーザーを低出力で顔全体に照射し、メラニンの排出を抑制することで、肝斑、しみ、くすみ、色ムラを薄くしていく治療方法です。
セレクトクリニックではPICO SURE(ピコシュア)というレーザー機器でお肌全体にレーザーを照射し、熱ではなく衝撃波でメラニンを粉砕させ⾊素を除去します。
従来のレーザー治療では破壊しきれなかった⼩さなシミ、治療効果が薄かった炎症後⾊素沈着、肝斑にも効果が⾒込めます。⾊素のある部位を集中的に狙い照射できるため、周辺組織のダメージを最⼩限に抑えることが可能です。
そのため肌にやさしく、照射時の痛みもダウンタイムもこれまでのレーザーに⽐べぐっと抑えることができます。また治療回数も少なくてすみ、シミの取り残しもなくキレイな仕上がりが実感できます。
継続して施術を繰り返すことで、肌質の改善や肌トラブルを防ぐ効果があります。
◆ピコフラクショナル
モード名 | 主な用途・ターゲット | 特徴 |
ピコフラクショナル | 毛穴・小じわ・ニキビ跡・肌質改善 | Focus Lensで深部作用 |
施術名 | 回数 | 料金 |
顔 | 1回 | 25,000円(税込27,500円) |
顔 | 5回 | 100,000円(税込110,000円) |
鼻 ※ピコレーザートーニングとセットのみ | 1回 | 5,000円(税込5,500円) |
鼻・鼻回り※ピコレーザートーニングとセットのみ | 1回 | 7,000円(税込7,700円) |
鼻・頬 1回※ピコレーザートーニングとセットのみ | 1回 | 10,000円(税込11,000円) |
ピコダブル(ピコトーニング+ピコフラクショナル) | 1回 | 35,000円(税込38,500円) |
ピコダブル(ピコトーニング+ピコフラクショナル) | 5回 | 150,000円(税込165,000円) |
ハンドピースを変え、顔全体にフラクショナル照射することで、シワや毛穴、ニキビ痕の改善にも効果を発揮します。
CO2フラクショナルなど、今までのフラクショナルレーザーは肌に直接無数の穴をあけていたため、1週間以上もの長いダウンタイムを要するのが難点でした。
ピコフラクショナルは肌表面には傷をつけずに真皮に作用し、ダウンタイムも非常に短くなりました。施術後3時間程度は赤みがありますが、24時間以内に目立たなくなりすぐに日常生活に戻ることができます。
真皮に働きかけ、コラーゲン・エラスチンを促すことで、肌にハリ感がもたらされ、ニキビ跡の凹み、毛穴の開きや小ジワの改善が期待できます。
◆ピコスポット
モード名 | 主な用途・ターゲット | 特徴 |
ピコスポット | シミ・あざ・そばかす・タトゥー除去 | ピンポイント高出力 |
施術名 | 回数 | 料金 |
ピコスポット 1mm | 1回 | 2,500円(税込2,750円) |
ピコスポット 全顔 | 1回 | 80,000円(税込88,000円) |
ピコシュアは、755nmというメラニンへの吸収率の高い波長で照射するので、より効率的にメラニンのみを破壊できるようになっています。
そのため、今までの治療(Qスイッチレーザーやフォトフェイシャルなど)ではとり切れなかったシミも、ピコシュアでははるかに少ない回数で除去可能となりました。
また、パルス幅も短くなったことで、シミ以外の周辺組織へのダメージを最小限にとどめ、「炎症性色素沈着」と呼ばれる、従来のレーザーではしばしば見られた、シミを除去した後に数か月間続く色素沈着のリスクも非常に低く抑えられるようになりました。

まとめ
近年ではシミ治療や肌育治療に高い効果が期待できるので選択肢に欠かせなくなってきたピコレーザー。
従来の治療法と比べ、痛みやダウンタイムが大幅に軽減され、これまで以上にストレスの少ない治療を受ける事が可能になりました。
多くの美容皮膚科や美容クリニックが導入しているピコレーザーですが、当院で使用しているマシン「ピコシュア」は、アメリカの政府機関FDAに認可を受けており、その有効性は公的に認められています。
従来の治療で思ったような効果が得られなかったという方も、ぜひ一度ピコレーザーでの治療を検討してみてはいかがでしょうか?