ヒアルロン酸注入後のダウンタイムは、施術効果を最大限に引き出すために非常に大切な期間です。
正しいケアを行えば、ダウンタイムを快適に乗り越え、理想の仕上がりを実現することができますが、治療後の過ごし方を誤ると思わぬトラブルを引き起こすこともあります。
本記事ではヒアルロン酸注入後に注意すべきポイントや過ごし方について詳しくご紹介します。
ヒアルロン酸注入でもダウンタイムが発生する？
美容施術を受けた後は、施術後数日～数週間程度、痛みや腫れなどの症状が現れることがあります。
このような症状を一般的に「ダウンタイム」といいますが、ヒアルロン酸注射の場合は比較的ダウンタイムが軽いため、仕事で忙しい方でも受けやすい施術です。
ヒアルロン酸注入のダウンタイムに見られる主な症状
赤み・腫れ
ヒアルロン酸注射に限らず、基本的に針を刺すと、注射部分を中心に赤みや腫れなどの症状が2〜3日程度現れる場合があります。
ファンデーションやコンシーラーで隠せる程度の場合がほとんどで、1週間程度で元の状態に戻ります。
赤みや腫れは比較的高頻度で発生しやすい症状のため、予定などを控えている場合は注意が必要です。ダウンタイムを考慮して施術日を決めることをおすすめします。
内出血
ヒアルロン酸を注入する際に注射針が毛細血管に接触すると、内出血が起こる場合があります。
注入する部位にもよりますが、ほうれい線や涙袋などの比較的皮膚が薄い部分で起こりやすい症状で、顎や頬などは内出血が起こりにくいです。
内出血は見た目が分かりやすいため心配になる方もいるかもしれませんが、基本的には数日～数週間程度で元の肌の状態に戻ります。
内出血を防ぐためには、注射をする際に十分に冷却、止血を行うことが大切です。
むくみ
高頻度で起こる症状ではありませんが、注入したヒアルロン酸が施術部位周辺の水分を吸収するとむくみが生じることがあります。
目元や口元などの皮膚が薄いところで現れやすい症状です。基本的には徐々に馴染んでいきますが、むくみが消えるまでに1〜2週間程度かかる場合もあります。
ヒアルロン酸の注入量が多いほど現れやすいとされているため、注入量が多い場合は2回に分けて行うなどの工夫をすることでリスクを抑えることができます。
しこり
注入したヒアルロン酸が硬くなり、しこりのようになることがあります。
時間経過により自然に解消されることが多いですが、強い痛みや腫れを伴う場合はすぐに医師への相談が必要です。場合によってはヒアルロン酸を溶解する処置を行うことがあります。
疼痛
ヒアルロン酸注射後に痛みや違和感を感じることは珍しくありません。これは、注射針が皮膚や筋肉を通過する際に組織が刺激されるためです。
特に、膝や顔などの敏感な部位に注射する場合、痛みが強く感じられることがあります。
ヒアルロン酸製剤には局所麻酔が入っている場合が多いですが、施術後に麻酔が切れてから、じんじんとした鈍痛を感じることがあります。
【部位別】ヒアルロン酸注入のダウンタイムの特徴
涙袋
涙袋にヒアルロン酸を注入すると、目を大きく見せたり目元の印象を可愛らしくしたりすることができます。
目元の皮膚は薄いため、腫れや内出血、むくみなどの症状が現れやすいです。症状は軽度で、ファンデーションやコンシーラーで隠せる程度の場合が多いですが、目の周りが全体的に腫れてしまうこともあります。
施術直後は腫れによってイメージの仕上がりよりも涙袋が大きく見えることがありますが、3日～1週間程度経つと徐々に治っていきます。
関連記事：【医師監修】ヒアルロン酸による涙袋形成とは？気になる施術法を医師が解説
唇
唇にヒアルロン酸を注入すると、縦ジワの解消やボリュームアップ、アヒル口の形成などができますが、唇も皮膚が薄い部分なので、痛みや腫れ、内出血などの症状が現れやすい部位です。
症状は2～3日程度で落ち着くことが多く、メイクやマスクで隠す事ができます。
個人差はありますが、稀に施術部位にしこりが生じることがありますが、この場合は専門的な処置が必要となる可能性があるため、早めにご相談ください。
関連記事：【唇のヒアルロン酸】理想的なぷっくり唇を叶えるヒアルロン酸注入について徹底解説【専門医解説】
鼻
鼻にヒアルロン酸を注入すると、鼻筋を通したり高くすることができます。
施術から数日間程度、痛みや腫れ、むくみ、違和感などの症状が現れることがありますが、大きく目立つほどではなく、気になる場合はマスクでカバーが可能です。
関連記事：鼻のヒアルロン酸とは？効果やメリット・痛み・ダウンタイムなどについて専門医師が徹底解説
額
額にヒアルロン酸を注入することで丸みのある可愛らしい印象にしたり、額のしわを改善したりすることができます。
額には様々な血管や神経が通っているため、他の部位と比べて内出血や腫れなどの症状が出やすい傾向にあります。
それに伴いダウンタイムの期間もやや長めとなることが多いです。
また針を刺した部分だけでなく、瞼や眼の下、眉間まで腫れが広がったり、痛みやつっぱり感が生じたりすることもあります。
関連記事：ヒアルロン酸注射の効果の持続期間は？注入可能部位と注意事項についても解説！
ヒアルロン酸注入後のダウンタイムの過ごし方と注意
血行を促進する行為を控える
ヒアルロン酸注入後は、血行を促進する行動を避けることが大切です。
血行が促進されると、腫れや内出血が悪化する可能性があります。激しい運動やサウナ、長時間の入浴は避けましょう。
このような行為は体温を上昇させ、血行を促進してしまうため、腫れや内出血がひどくなることがあります。
また、アルコールの摂取も血管を拡張させるため、控えることが望ましいです。
施術部位への刺激を避ける
施術箇所に腫れや痛みが生じた際、気になって触ったり揉んだりしたくなるかもしれませんが、症状の悪化や感染症につながる恐れがあるため、必要以上に触るのは控えましょう。
特に施術直後は注入したヒアルロン酸がまだ安定していないため、無理に触れることで不均一な分布になる可能性があります。
顔を洗う際も、優しくタオルで押さえる程度にとどめ、摩擦を避けるようにしてください。
冷却によるケアを行う
冷却を行うと血管の収縮が促され、血液の流れが緩やかになります。
これにより、注入部位に集まっている血液やリンパ液の貯留が減少し、腫れを効果的に軽減します。
ヒアルロン酸注入後の冷却は、特に初日から48時間以内が最も効果的です。この期間内に冷却を行うことで、腫れの軽減が期待できます。
紫外線対策を入念に行う
ヒアルロン酸注入後の肌は刺激に敏感な状態になります。その為、過度に日焼けすると腫れや赤みといった副作用が起きやすくなります。
防ぐためにも施術後数日は、日焼け止めクリームや日傘などで日焼け対策を行うようにしましょう。
ヒアルロン酸注入のダウンタイムに対するセレクトクリニックの対応
ヒアルロン酸注入後のダウンタイムが起こった場合、数日から1週間程度ですが場合によってはダウンタイムが長引くことがあります。これは個々の体質や施術の方法、施術後のケア方法によって異なります。
ヒアルロン酸注入後のダウンタイムが長引いた場合、早急に当院へご連絡ください。専門の医師やスタッフが状況を確認し、適切な処置・対応をさせて頂きます。
ご相談する事は、ダウンタイムの延長が正常な範囲内かどうかを判断するためにも重要です。
ダウンタイムが長引き、なおかつ症状が改善しない場合や新たなトラブルが発生した場合、修正施術が必要となることがあります。
例えば、ヒアルロン酸の過剰注入や不適切な部位への注入が原因である場合、溶解注射（ヒアラーゼ）を使用してヒアルロン酸を分解・吸収させる方法などがあります。
ダウンタイムが長引くことは不安な経験ですが、適切な対策を講じることで早期回復が可能です。
参考までに当クリニックの症例写真をご参考ください。
【症例1】
ヒアルロン酸（ほうれい線）2CC
費用： 税込215,600円
リスク：治療後数⽇間は腫れ、⾚み、むくみが出ることがありますが数⽇で解消されます。⽪膚の薄い場所に注⼊した場合、⻘く透けるチンダル現象を起こすことがあります。
【症例2】
ヒアルロン酸（貴族）（ほうれい線）1CC（顎）2CC
費用： 税込431,200円
リスク：治療後数⽇間は腫れ、⾚み、むくみが出ることがありますが数⽇で解消されます。⽪膚の薄い場所に注⼊した場合、⻘く透けるチンダル現象を起こすことがあります。
まとめ
ヒアルロン酸注射は他の美容施術に比べ、基本的にはダウンタイムが短く、副作用が起こったとしても軽度な症状で済むことが多い施術です。
ですが、施術を受ける方の体質や医師の技量などによって大きなトラブルが起きてしまうリスクもあるため、施術を受ける際は信頼できるクリニックを選びましょう。
セレクトクリニックでは、丁寧なカウンセリングを行った上で、お一人お一人の体質や肌の状態に合わせて、適切な施術内容をご提案いたします。
万が一、ダウンタイムが長引いた場合も、医師の診断の元、しっかりとアフターケアを行いますのでご安心ください。
