「肌のたるみやシワ、くすみに毎朝鏡を見るたびため息をついている」という方。
マッサージピールであれば、目の前の小じわが目立たなくなり、肌が本来の透明感を取り戻せるかもしれません。
しかし、いざ試すにも「本当に効果があるの?」「肌トラブルは起きない?」という不安が残るでしょう。
そこで、この記事ではマッサージピールがどのように肌へ作用するのか、その成分と効果、注意事項まで詳しく解説します。
マッサージピールの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
マッサージピールとは【効果はいつから?】
マッサージピールとは、ピーリング剤をマッサージしながら肌に浸透させる施術のことです。
治療は別名「コラーゲンピール」とも呼ばれ、皮膚の真皮層に作用しコラーゲンの生成を促進させることで肌質を改善します。
また、クロロ酢酸のような成分が含まれているにもかかわらず、剥がれやすさを減らすための成分を組み合わせることで、独自の効果を発揮するように作られています。
そのため、ダウンタイムが少なく、日常生活への影響も少ないのが特徴です。
また、施術直後から肌のハリや艶の向上が体感でき、即効性にも期待できます。
施術直後からすぐ化粧もできます。
マッサージピールは治療の回数を重ねることで、毛穴の改善やさらなる肌のハリ感が得られるようになります。
効果を持続させるためにも、2~3週間に1回のペースで5回程度の治療を受けるのがおすすめです。
マッサージピールが向いている方
マッサージピールはこれまで肌治療を行ってきた方に向いています。
既にきめ細かい肌の方や、乾燥肌の方にも向いている施術です。
マッサージピールが向いていない方
マッサージピールは脂質が多い人、肌が黒ずんでいる人、にきび肌の方には向いていません。
反対に、表面の角質を取るミックスピーリングが向いています。
ミックスピーリングについては、こちらのコラムで解説していますので、合わせてご確認ください。
マッサージピール薬剤の主成分3つ
マッサージピール薬剤の主成分は、以下の3つです。
- トリクロロ酢酸
- 過酸化水素
- コウジ酸
それぞれ詳しく確認します。
成分①:トリクロロ酢酸
トリクロロ酢酸(TCA)は、スキンケアにおいて特に肌の若返りや肌質改善を望む中年層の女性に人気の成分です。
TCAは肌のハリやたるみの原因である、真皮層のコラーゲン減少に対してアプローチできます。
TCAが皮膚の真皮層に至るまで浸透し、コラーゲン産生を刺激することで肌のハリや弾力を改善する効果が期待されます。
また強力な再生能力を持つため、しわやくすみ、毛穴の開きといった肌の老朽化に関わる症状にもアプローチが可能です。
しかしTCAは非常に強い成分であるがゆえに、正しく使用しないと肌の剥離や炎症を招くリスクがあります。
そのため、TCAを過酸化水素と組み合わせることでリスクを軽減し、スキンケア効果の安全性を高める工夫が施されています。
成分②:過酸化水素
過酸化水素はスキンケアにおいて主な成分のひとつで、その抗菌性と剥離作用により、マッサージピールに頻繁に使用される成分です。
この成分は肌の表面の古い層を除去し、肌細胞の再生を促すことによって肌質の改善と若返りをサポートします。
低濃度で使用された過酸化水素は、たとえばトリクロロ酢酸(TCA)などの他の成分が持つ剥離作用や炎症作用を穏やかにし、肌の負担を減らす効果があります。
また過酸化水素は肌に働きかけることで、コラーゲンの生成促進も期待できるのです。
ただし、過酸化水素を高濃度で使用すると肌に刺激を与えてしまう可能性があるため、プロの指導の元かつ適切な濃度での使用を心がける必要があります。
成分③:コウジ酸
コウジ酸はマッサージピールに含まれる主成分のひとつであり、美肌への効能も注目されています。
コウジ酸を含むスキンケア製品は、継続的な使用により明らかな肌の改善効果が見られ、シミやくすみの減少、肌も明るくなるなどの結果が報告されています。
たとえばメラニンは、肌を紫外線から守るために生成される色素ですが、過剰に生成されるとシミの原因となるのです。
コウジ酸は、メラニンの前駆体であるチロシンの活性化を阻害し、メラニンの過剰生成を抑制します。
また抗酸化作用も持ち合わせており、肌へのダメージを最小限に抑える効果が期待できます。
このように、コウジ酸は特に肌の若返りや質改善に適しており、メラニン生成の抑制作用を持っているため、シミやくすみ予防に役立つのです。
マッサージピールの効果4つ
本章では、マッサージピールがもたらす4つの効果について解説します。
- シワの改善
- たるみの改善
- ニキビ跡の改善
- 肉割れや妊娠線を目立たなくする
それぞれ、詳しく解説します。
効果①:シワの改善
マッサージピールは、目の周り、額、首、手の甲のシワの改善が期待できます。
マッサージピールの主な働きは、肌を再生させることで、肌に弾力とハリを戻すことです。
マッサージピールにより、古い細胞が取り除かれると肌の深い層が活性化され、新しいコラーゲンの生成が促されます。
肌を構成する成分であるコラーゲンが十分にあると、肌の状態が整い、しわやたるみが目立たなくなります。
その結果、肌にハリを与え、見た目の若返りにつながるという仕組みです。
このようにマッサージピールは、特別な薬剤やピーリング剤を使って肌の表面を磨き、古い角質や傷ついた細胞を取り除く手助けをしてくれます。
ただし、表情筋の癖でできる笑った時にできるシワや、首にできる太いシワには向いていません。
効果②:たるみの改善
マッサージピールは、肌のたるみの改善にも期待できます。
フェイスラインを引き締めたり、もともと骨格が小さい人のたるみを改善します。
効果③:毛穴を引き締める
マッサージピールは、肌の表面に蓄積した古い角質や不要な皮脂を効果的に取り除くこともできます。
これにより毛穴が詰まりにくくなり、開いたり広がったりしにくくなります。
またマッサージによって、皮膚の血行が促進され、肌が引き締まりやすくなるのも利点です。
毛穴の引き締め効果を実感するためには、肌のタイプや状態にあった適切なマッサージピールを選び、定期的に使用するのがおすすめです。
効果④:肉割れや妊娠線を目立たなくする
マッサージピールは、皮膚の急激な伸びや体重変化によって引き起こされる肉割れや妊娠線にも効果があるとされています。
特定のピーリング剤をマッサージしながら皮膚に浸透させることにより、下層の真皮に働きかけてコラーゲンの生成を促進するためです。
新たなコラーゲンを生成できれば、肌のターンオーバーは自然に促進され、徐々に目立ちにくくなります。
またマッサージピールは、従来のピーリングに比べて肌への刺激を抑えた施術法になっているため、肌に負担をかけることなく肉割れや妊娠線の目立ちを軽減できるのもポイントです。
肉割れや妊娠線がある場合は、定期的な施術によって改善が期待できます。
他の施術と併用することで、さらに効果アップ!
肉割れや妊娠線の改善により結果を求める場合は、ダーマペンと併用する「ヴェルベットスキン」という施術でより高い効果が期待できます。
ヴェルベットスキンは実際に処置を受けた患者様からの効果実感が高く、患者様からご家族やご友人をご紹介をいただくことが多い人気の処置です。
また、肉割れの位置がお尻や太ももかつ白色であれば、傷跡に「スキン52」という肌色のアートメイクを入れることで、より簡単に傷跡を目立ちにくくする方法もございます。
スキン52については、こちらのコラムで解説していますので、気になる方は合わせてお読みください。
マッサージピールのメリット5つ
マッサージピールのメリットには、以下の5つが挙げられます。
- 即効性がある
- 肌を剥離させない施術方法
- 痛みがほとんどない
- ダウンタイムが短い
- さまざまな部位に施術できる
それぞれ、詳しく解説します。
メリット①:即効性がある
マッサージピールのメリットとして、その即効性が挙げられます。
以下の成分が深い真皮層にまで浸透し、繊維芽細胞を活性化するためです。
- 高濃度のトリクロロ酢酸(TCA)
- 低濃度の過酸化水素(H2O2)
これによりコラーゲンの生成が促進され、肌の滑らかさやハリを感じることができます。
マッサージピールでは、毛穴の細かいしわやたるみ、くすみ、乾燥などの悩みを持つ人でも、1回の施術で効果を実感できることもあります。
メリット②:肌を剥離させない施術方法
マッサージピールのメリットのひとつとして、肌を剥離させない施術方法であることも挙げられます。
PRX-T33という配合物は、濃度が33%のトリクロロ酢酸(TCA)を含み、低濃度の過酸化水素と組み合わせることで、肌の剥離効果を抑えています。
過酸化水素はTCAの肌に対する影響を和らげ、深部の真皮に作用して肌のターンオーバーと若返りを促す効果がありますが、表皮を剥がすことはありません。
そのため、ダウンタイムが短く、治療後の生活への影響も少ないのです。
メリット③:痛みがほとんどない
マッサージピールは、肌への負担を抑えて痛みを最小限に抑えることも可能です。
クリニックでは、1人ひとりの皮膚の状態を見極めて適切な強度でマッサージを行うことで、痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、施術後は皮膚が敏感になっていることも想定されるため、ケアの方法や過ごし方を専門家の指導の下で行うことが大切です。
施術直後は特に紫外線への露出を避けたり、保湿をしっかりと行ったりし、治療成果を十分に得られるようにしてください。
メリット④:ダウンタイムが短い
マッサージピールは、従来のメスを使う施術とは異なり、ダウンタイムが短いという大きなメリットも持っています。
特定の薬剤を用いて皮膚を優しく剥離させることで、コラーゲンの生成を促したり、肌のターンオーバーを正常化させたりする方法だからです。
また、仮にある程度の赤みや腫れが生じたとしても、通常は数日間で落ち着くため、施術を受けたことが周囲に気づかれることも少なく、すぐに普段の生活に戻ることができます。
さらに、シミやしわ、さまざまな皮膚の悩みに対する改善効果も期待できるため、ダウンタイムを最小限に抑えつつ、肌質の全面的な改善を目指すことが可能です。
メリット⑤:さまざまな部位に施術できる
マッサージピールのメリットとして、その施術可能範囲の広さも挙げられます。
皮膚の状態や悩みに合わせて、医師が適切な薬剤を選定し、各部位に応じて施術を行えるためです。
たとえば顔のケアをしながら、首周りにも同時に施術を受けることで、デコルテの美しさを整えるということもできます。
そのほか、顔だけでなく手の甲、お腹周りなどの見過ごされがちな部位にも施術が可能という点は大きな魅力です。
マッサージピールの注意事項4つ
マッサージピールを受ける際には、下記の注意事項を守って安全かつ効果的に施術を行ってください。
- 施術前後で肌・皮膚に負荷をかけない
- 術後の紫外線に気をつける
- 腫れや赤み・かぶれなどを引き起こす場合がある
- マッサージピールは行えない場合もある
それぞれ、詳しく解説します。
注意事項①:施術前後で肌・皮膚に負荷をかけない
マッサージピールの施術前には、皮膚への余計な刺激を避けるために顔剃りやスクラブ剤入りの洗顔フォームの使用は控えてください。
肌表面を傷つける可能性があり、施術による効果を阻害するリスクを招きやすくなるからです。
同様の理由から、施術当日は激しい運動やサウナなどによる過度な発汗を避けることが望ましいです。
また、施術後は、肌が最も敏感な状態にあるため化粧や化粧水の使用を一定時間控えてください。
通常、医師は施術後に化粧を再開できる具体的なタイミングをアドバイスするため、その指示に従ってください。
注意事項②:術後の紫外線に気をつける
マッサージピールを受けた後の皮膚は非常に敏感であり、紫外線に対しての抵抗力が通常時よりも低下しています。
まず、治療直後の肌に赤みが見られる場合、紫外線をできる限り避けた方が良いです。
赤みがあるうちは紫外線による影響を受けやすく、色素沈着を起こすリスクも高まります。
もし肌に赤みがなく、普段の状態に戻っているようであっても、マッサージピール後の敏感な肌を守るため、いつも通りの紫外線対策を怠らないでください。
具体的な対策としては、日焼け止めの使用や、帽子や日傘などの物理的な遮蔽を心がけることが重要です。
また乾燥にも配慮し、肌を保湿することで紫外線の影響を受けにくくするケアも忘れずに行ってください。
注意事項③:腫れや赤み・かぶれなどを引き起こす場合がある
マッサージピールは、腫れや赤み、かぶれなどの皮膚反応が見られる場合もあります。
またピーリング剤が強い場合や、皮膚が敏感な人は、刺激による肌トラブルも生じることが多くなります。
これらの症状は、スキンケア製品に含まれる成分に対する個々人の皮膚の感受性によるものです。
多くの場合、発生しないまれなケースではありますが、絶対に起こらないとは言い切れません。
施術を行う際は、事前にパッチテストを実施することで、皮膚反応をチェックしておくことが重要です。
万が一、腫れや赤み、かぶれなどが生じた場合は使用を直ちに中止し、必要に応じて専門家に相談してください。
注意事項④:マッサージピールは行えない場合もある
マッサージピールは、すべての方が安全に受けられるわけではありません。
以下の状況にある方は、マッサージピールを施術できない可能性があります。
- 皮膚に炎症のある人
- 日焼けしている人や日焼けする予定のある人
- 妊娠中やその可能性がある人
- 授乳中の人
- コウジ酸アレルギーのある人
- アルコール過敏症の人
たとえばニキビや皮膚疾患など、炎症を持つ皮膚は刺激により症状を悪化させる可能性があり、適していません。
また、マッサージピールに含まれる成分へのアレルギーや過敏症を持っている場合、施術によるリスクが高まります。
マッサージピールの施術を受ける前に、これらの状況に当てはまらないかどうかを確認してください。
マッサージピールは効果ない?効果を最大化するにはアフターケア・ホームケアが重要
マッサージピールは、皮膚の深層からの表皮再生を促進し、以下の効果が期待できます。
- 肌のハリや弾力の改善
- 色素沈着の改善
- エイジングケア
しかし、マッサージピールの効果を最大化するためには、アフターケア・ホームケアが重要になります。
特に肌を優しく扱うことで、効果を最大化することができます。
洗顔時にぬるま湯を利用する、肌をゴシゴシこすらないなどの基本的なケアを行うとともに、クリームやパックを利用したケアもおすすめです。
たとえば、クリニックで推奨されるWiQo顔用保湿ナリシングクリームなどの専用のケア剤を使用する方法が挙げられます。
また当院でも販売している「セレクトクリニックパック」を利用すると、肌の保湿効果・栄養補給効果を高め、マッサージピールの効果を最大化することができます。
これにより、肌の保湿や栄養補給をしっかりと行い、乾燥や刺激から肌を保護しながら、マッサージピールの美容効果を持続させることが可能です。
施術後の適切なケアによって、その効果を感じるまでの時間も短縮できます。
マッサージピールの料金
施術名 | 料金 | |
マッサージピール | 1回 | 15,000円
(税込16,500円) |
※自由診療には本国における未承認医薬品・医療機器が含まれます。
治療に使用する機器は当院医師の判断の元、個人輸入にて手続きを行っております。
マッサージピールは効果をすぐに実感できる | ダウンタイムも短いため手軽なスキンケアとしておすすめ
マッサージピールは、肌に負担をかけずにスキンケアが行える点や、ダウンタイムが短いため周りに気づかれにくいという利点があります。
また、即効性があり、たるみやシワ、毛穴、シミ、黒ずみなどの肌の悩みに効果を発揮し、肉割れや妊娠線を目立たなくする効果も期待できます。
そのため、手軽なスキンケアを行いたい人におすすめの施術方法です。
マッサージピールは痛みも少なく、さまざまな部位に適用できるため、手軽に始めることができます。
アフターケアも忘れずに行い、マッサージピールによる効果を最大限に引き出しましょう。
セレクトクリニックでは、マッサージピールの施術も行っています。ぜひお近くのセレクトクリニックまでお越しください。
マッサージピールを行う前の確認事項
- 過酸化水素の働きにより、皮膚表面のピーリング作用が抑えられ、刺激感がほとんどなく、赤みや皮ムケなどが起こりにくいのが特徴です。
- 仮に赤みが出現しても通常はすぐに治りますが、数日後に薄皮が剥けることがあります。
- 皮下気泡(稗粒腫のような白い点)が出現することがあります。症状は1時間ほどで改善しますが、薄皮が剥けることがあります。
- 赤みや皮ムケが生じた場合は、紫外線予防(UVケア)、保湿を行い、必要に応じてステロイドなどの抗炎症剤を塗布します。
- かさぶたができた場合は落屑するまで剥がさないでください。無理に剥がすと色素沈着や瘢痕の原因となることがあります。
- 刺激に弱い目の周り(特に目尻)、小鼻、ほうれい線付近、口周り(特に広角)、傷のある部位は肌の状態により治療を避ける場合があります。
- 配合成分に対する過敏症、アルコール過敏症、妊娠、授乳中、重度の敏感肌、強い炎症(アトピーやかぶれなど)、脂漏性皮膚炎の部位、ヘルペス治療中、日光過敏症の方は安全性の観点より治療が受けられません。妊娠における合併症に対して一切の責任を負いかねます。
- トレチノインや過酸化ベンゾイルを使用されている方は治療前後2週間の使用を控えてください。
- 2-3週間おきに5回の治療が1クールの目安です。1ヶ月ほど肌を休ませた後、メンテナンスとして1-2ヶ月に1回の治療をお勧めします。(肌の状態によりメンテナンス前にさらに1クールの治療をお勧めする場合もあります)
- お肌に以上がなければ、治療当日より洗顔やメイクが可能ですが、こすらないようにしてください。また、ホームケアとして紫外線予防(UVケア)、保湿、必要に応じて抗炎症剤を塗布してください。治療後は乾燥を伴うため、効果を高めるためにも保湿は入念に行ってください。