イソトロインとは
主にビタミンA誘導体で、皮脂分泌や角化異常、重症の炎症性ニキビに対して皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れた効果があります。
イソトロインの治療は数か月~半年程度継続する事で効果が徐々に現れ始めます。
この治療のメリットは、治療を終了したあともリバウンドが少なく、肌のコンディションのいい状態が続きやすいといわれています。
欧米ではニキビ治療薬として、20年以上の歴史がある薬剤ですが、日本では厚生労働省の認可がおりていないため、保険適応されません。イソトロインは、副作用はあるものの、しっかりと説明を受け理解し、1日1回の用法用量を守って使用していただければ、今まで他の治療でも治らなかったニキビに対して効果を期待できると考えております。
商品名はイソトロインの他、イソトレチノイン、アキュテイン、ロアキュタンといった名前でも広く知られています。
ニキビへの効果
皮脂線を退縮
イソトロインには直接的な抗菌作用はありませんが、皮脂腺を退縮させ皮脂分泌を大きく減らす作用があります。この作用により、ニキビの前段階である微小面皰の発生を防ぎ、ニキビの原因菌であるアクネ菌が定着できなくなることで、抗生物質よりもアクネ菌の数を減らすことが可能です。
イソトロインは皮脂腺のアポトーシスを促すため、治療後もある程度は皮脂量の減少が認められます。しかし、アポトーシスを起こさずに収縮した皮脂腺のサイズはもとに戻るため、皮脂も大部分は戻ってしまいます。
細胞を正常化
イソトロインは細胞に働きかけて、皮脂腺細胞や表皮細胞を正常化する働きがあります。
ニキビとは病態が異なりますが、皮脂腺が発達しすぎて肥大する「脂腺増殖症」での治療効果も認められており、治療終了後も皮脂腺が正常化している割合が多いことも報告されています。皮膚の細胞が正常に働くようになると、異常な角化(皮膚が厚くなり、毛穴がつまる)が起こりにくくなり、毛穴がつまらなくなればニキビの炎症も防ぐことができます。
抗炎症作用について
免疫を調整し、ニキビの原因であるアクネ菌を働きにくくします。アクネ菌による炎症を起こりにくくして、肌状態の悪化を防ぎます。
また抗炎症作用により、酒さのような肌の赤みを整えます。
治療を受けることができない人
・妊娠中の方、妊娠の疑いのある方
・授乳中の方
・鬱病もしくは鬱気質の方
・肝機能障害のある方
・中性脂肪、コレステロールの高い方
・イソトレチノイン製剤、トレチノイン製剤、ビタミンAでアレルギーを起こしたことのある方
・ビタミンA過剰症の方
※ テトラサイクリン系の薬剤・抗生剤を内服されている方は服用を中止し、2週間後から服用可能。
副作用について
・肌の乾燥、かゆみ、日光過敏、赤み、ヒリヒリ
・爪のダメージ
・口の乾燥
・頭痛
・鬱、精神病(幻覚、幻聴)、自傷行為、自殺企図などの重大な精神疾患
・皮膚や粘膜の乾燥症状
・鼻の粘膜が乾燥した場合に生じる軽度の鼻血
・発疹、軽度の痒み、落屑
・眼瞼炎、結膜炎
・筋肉痛や関節痛
・肝機能低下
・血液中のコレステロール値の上昇
・脱毛(一時的なもので、内服終了後に回復します)
・めまい、吐き気
・鬱傾向
治療期間
・軽症の方や副作用が強い場合は、期間や内服量は個人により変わります。
・難治性や重症の場合、服用期間を延長することがあります。
料金
薬剤 | 日数 | 料金 |
イソトロイン | 30日分(20mg/1錠当たり) | 30,000円 (税別 33,000円) |
セレクトクリニックでは、一人ひとりの肌状態に合わせた施術タイミング・施術回数を医師の診察時にご提案しております。
俺お肌のお悩みや、気になる肌状態がある時は、ぜひお気軽にご相談ください。